資源プラ協会なごやラボを担当させて頂いています理事の本堀です。
それにしても、資源プラを取り巻く市場環境は混乱していますね。
ロシアによるウクライナ侵攻、急激に進む円安、世界的な半導体不足など挙げればキリがありません。
我々資源プラ協会では、なごやラボをはじめとする協会内に設けられた各機関において、資源プラを取り巻く市場環境を理解するために日夜様々な情報を収集解析しています。
その成果は理事会での綿密な議論の上、会員の皆様へ提供させて頂く事で、資源プラの円滑な流通の維持を目指しています。
今回はなごやラボでまとめているそんなデータの一つをご紹介させて頂きます。
報道でも取り上げられていますが、現在、物流の現場が混乱しています。
特に海上コンテナ輸送においてコンテナが不足し、またコンテナ輸送費が高騰しています。
コンテナ不足については、
(1)世界最大のコンテナ生産国である中国において、米中対立に起因してコンテナ生産自体が停滞した
(2)ポストコロナを見据えて欧米諸国での消費財の需要が急増
(3)米国の主要港湾において、コロナ禍の影響による人員不足に起因する物流現場の混乱(来港船舶数の増加による荷捌き量の増加、コンテナの回転率の低下、港湾から国内へのトラック輸送の停滞)
などが原因として考えられています。
この結果、米国においては港湾機能自体が低下し、入港待ちの船舶も増加しています。
この様な物流現場の混乱を反映し、コンテナ運賃も高騰しています。下図をご覧下さい。
横浜からロサンゼルスへの北米航路の往路のコンテナ運賃の推移を示しているのですが、急激に高騰しています。
現在も高止まりの状況が続いており、資源プラ流通への影響も懸念されます。
この様な状況下では、市場の動向や社会情勢を俯瞰的に注視し、市場取引性に優れた資源プラを製造し続ける事で、取引における物流コストの吸収を試みる事が第一の対策となります。
資源プラ協会では、今回おはなしさせて頂きました様な「資源プラ流通における市場環境の変化」というものをいち早くキャッチし、各分野の専門家が集う理事会をはじめとする各機関で活発に議論を展開しています。
そして「如何にして資源プラを流通のチャネルを維持するのか」、「そのためにはナニをしなければならないのか?」、「資源プラ協会として、会員の皆様に対してどの様なお手伝いができるのか?」などの情報を会員の皆様に提供させて頂いています。
市場は混乱していますが、プラスチックリサイクルの明るい未来を目指して一緒に進む事ができれば幸いです!
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