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​活動紹介

一般社団法人 資源プラ協会のプラスチック関連の活動

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資源プラ協会 なごやラボ 自然環境に逸出したプラスチックの影響調査と解決方法の研究より

1.概要
当協会では、従来「廃プラスチック」と呼ばれてきたプラスチック廃棄物に関し、新たに「資源プラスチック(Resource Plastic)(通称:資源プラ)」という概念を提唱している。
資源プラとは、プラスチック廃棄物の前処理後、中間処理後の有償取引に供される処理物に適用される概念で、取引上、品質面で一定の基準を満たす処理物を「資源プラ」と呼ぶ事で市場経済に叶った形で流通上のインセンティブを付与するものである。これは再生プラスチック原料の基材となる資源プラが、環境に調和した形で適切に処理された「資源」として正当に評価され、円滑に取引される事を狙ったものである。
2018年の設立以降、当協会はプラスチックリサイクルに係る処理業者、装置メーカー、商社、コンサルタントなどの幅広い分野の会員を擁し、資源プラに関する様々な活動を通じてプラスチックリサイクル産業の発展に尽力している。

 

2.活動内容
当協会の主な活動は以下の通りである。
①広報事業:ホームページの運営やパンフレットの配布、セミナーの開催などにより資源プラの理念や制度について情報を提供し、資源プラの普及に向けた取り組みを進めている。
②資源プラ認定事業:排出事業者や処理業者を対象に、資源プラの理念や制度を理解し、資源プラを製造する仕組みや能力を有している事業所を当協会による審査を経て認定する「資源プラスチック製造事業所認定制度」を運営している。認定されれば認定証が交付され、資源プラのロゴマーク(商標登録済)が規約に定める範囲内で使用可能となる。

資源プラを製造するのに十分な能力や機能を有する装置についても、当協会による審査を経て認定する「資源プラスチック製造装置認定制度」を設けている。
③調査研究事業:有識者やコンサルタントを交えて資源プラに関する調査や研究を行っている。成果は電子書籍などの形で公表する予定である。

3.最近の業界の課題と対応
世界最大の廃プラスチック輸入国であった中国は2018年より輸入規制「国門利剣(ナショナルソード)」を本格実施して廃プラスチックの入境を厳しく制限している。結果、多くの廃プラスチックが行き場を失った。しかし、再生プラスチック原料への需要は依然旺盛であり、市場が求める良質な再生プラスチック原料の安定供給が急務となっている。当協会は品質面で優れる資源プラの市場流通を促し、良質な再生プラスチック原料の供給拡大を目指して活動を続けている。

 

理事会
資源プラ協会では、関東、中部、関西を結んで、毎月オンラインで理事会を実施しています

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定例集会
毎月の理事会の他にテーマを絞った専門家の集まる定例集会を実施 ※写真は、資源プラサミットの様子

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定期セミナー
会員に対しての限定セミナーを実施しています。オンラインも始めました ※写真は資源プラセミナーの様子

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展示会
定期的にセミナーに参加しております ※写真は株式会社パナ・ケミカル共同開催のエコプロ2020

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資源プラ認定
事業所や処理機についての資源プラ認定も随時実施 ※写真はオンライン資源プラ処理機認定

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各種コンサル・委員会
​企業から依頼された調査やコンサルを実施 
※写真は環境省 プラスチックの輸出に係るバーゼル法該非判断基準策定のための検討会

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自然環境に逸出したプラスチックの影響調査と解決方法の研究

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一般社団法人 資源プラ協会 なごやラボ

理事(技術担当) 本 堀 雷 太

プラスチックが現れて150年余り、今やプラスチックは我々の生活の隅々に至るまで浸透し、大きな恵みをもたらしています。近代文明はプラスチックに支えられていると言っても過言では無く、もはやプラスチック無しには人類の発展は望むべくもありません。

しかしながら、昨今、河川や海洋などの自然環境に逸出したプラスチックによる生態系の破壊などの環境汚染が顕在化し、全世界的に問題視されています。これに伴い社会のプラスチックへの視線は厳しさを増し、プラスチックの使用自体を禁止する過激な主張を唱える輩も現れています。

 

しかるに先に述べました様に、今や我々人類が文明的な生活を営み続けるためにはプラスチックは無くてはならないかけがえのない素材であり、これを完全に代替する素材は見当たらないのが実情です。

 

我々一般社団法人資源プラ協会としては、徒にプラスチックの使用を制限するのではなく、如何にして環境に調和した形でプラスチックを使いこなし、プラスチックと上手に付き合って行く道を模索する立場を選択しました。

 

そのためには、使用を終えたプラスチック廃棄物を適切に回収し、その由来や性状に見合った処理・処分を施す事によって自然環境への逸出を防ぐ必要があります。我々は「資源プラ」という挑戦を通じて、「品質」という観点からプラスチック廃棄物の適切な「行き先」を決める取り組みを続けています。

 

しかしながら、逸出したプラスチックが生態系をはじめとする自然環境へ何らかの影響を及ぼしている事は明らかです。我々資源プラ協会は、この自然環境へ逸出しプラスチックの実情とその影響について、当協会所属の環境工学や生物工学の専門家を中心に調査研究を進めています。そして「資源プラ」という挑戦を続けている我々が、この問題を解決するために提供できる技術や仕組み(システム)について多様な角度から検討を進めています。

 

プロジェクトを通じて得られた調査研究の成果は、このホームページを通じて広く社会に公開します。「プラスチックと共生する社会」の礎を築くための基礎的な資料として利用して頂ければ幸いです。

フィールド調査

素材の識別、性状の観察(資源プラ協会なごやラボ)

資源プラ製造に影響を及ぼす「異物」や「汚れ」に関する調査研究

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一般社団法人 資源プラ協会 なごやラボ

理事(技術担当) 本 堀 雷 太

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中国によるプラスチック廃棄物の輸入規制「国門利剣(ナショナルソード)」に端を発した物流構造の劇的な変化は、2021年1月より施行された改正バーゼル条約により新たな局面を迎えています。

 

これまでなりふり構わず世界中のプラスチック廃棄物を飲み込み続けてきた中国が方針転換した事により、国際的なプラスチック廃棄物物流の適切な管理が求められた結果であると言えましょう。

一般社団法人資源プラ協会では、プラスチック廃棄物を適切に処理する事で処置物(資源プラ)の「品質」を高め、再生プラスチック原料の基材(ベースマテリアル)として「経済的な合理性」に基づいた商取引による「国際的」かつ「持続的」な物流環境の構築を目指しています。

但し当然の事ながら、資源プラの基盤である「品質」には再生プラスチック原料の基材として利用可能な「技術的な裏付け」が必要であり、特に「異物」や「汚れ」の存在は、後工程の再生処理の妨げとなったり、再生プラスチック原料の物性や機能に悪影響を及ぼしたりする弊害をもたらします。

資源プラ協会では、会員の皆様から寄せられた異物や汚れに関する情報に関し、協会所属の技術専門家が科学技術の立場から異物や汚れの影響を調査研究し、資源プラ製造に関わる異物や汚れの除去技術の提案や再生プラスチック原料の物性や機能の向上に関する技術開発を進めています。また、再生プラスチック原料の製造や成形加工における様々なトラブルに関して技術の立場から研究を行っています。

調査研究の成果は、技術の専門家のみならず物流、法務などの多様な背景を持つ専門家から構成される理事会において多角的に協議され、当協会の会員の皆様に「テクニカルレポート」や「資源プラプロファイル」、「技術解説動画」の形で公開させて頂いています。

資源プラ製造における最も基本的な課題である異物や汚れの管理について、体系的に技術の見地から研究を進める事はマテリアルリサイクルの未来を創る資源プラという挑戦の礎となる取り組みなのです。

資源プラ製造における異物や汚れに関する調査研究

調査研究の成果を取りまとめた「資源プラプロファイル」の作成―会員ページで会員向けに頒布

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