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特設サイト

​「成長志向型の資源自律経済戦略の
実現に向けた制度見直し」
パブリックコメント
理事たちの提言

2024.08

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経済産業省「成長志向型の資源自律経済戦略の実現に向けた制度見直しに関する中間とりまとめ(案)に対する意見公募要領(パブリックコメント)」に関して、資源自律経済戦略制度タスクフォースを結成し、外部有識者と資源プラ協会理事で何度かミーティングを行い5つのパブリックコメントを提出した。

<関連資料>
成長志向型の資源自律経済戦略の実現に向けた制度見直しに関する中間とりまとめ(案)に対する意見公募要領 

成長志向型の資源自律経済戦略の実現に向けた制度見直しに関する中間とりまとめ(案)

審議会議事録

【総論】国内とグローバルな資源循環の輪を基本に据えた
実効的で現実的なサーキュラーエコノミーの構築を強く要望

「成長志向型の資源自律経済戦略の実現に向けた制度見直しに関する中間とりまとめ(案)」を拝読致しました。プラスチックリサイクル業界に従事する者として、以下の意見を申し上げます。 まず、プラスチック廃棄物のリサイクル推進と資源循環の取り組み、ひいてはサーキュラーエコノミーの構築を目指す挑戦については、全く異論はありません。しかし、これを“国内のみ”で完結させることは非常に困難であると考えます。 国内需要の限界 我が国は人口減少期に突入し、バージン材、再生材を問わずプラスチック原料の需要拡大は期待できません。特に再生プラスチック原料の継続的な利用先を国内で確保することは非常に難しいのが現状です。国内でのプラスチック原料の生産は頭打ちであり、最近では海外から直接プラスチック製品を輸入するケースが増えています。国内化学産業のスリム化が進む中、製造コストが高く、再生材の需要は小さく用途も狭いため、国内資源循環の輪を構築しても景気の変動や需要の減退、社会動向、法規制の影響で循環が滞り、再生材の行先が失われるリスクがあります。 再生材の継続的な利用先の確保がサーキュラーエコノミー構築の鍵ですが、国内のみでの利用先確保は困難です。仮に確保できたとしても、不測の事態により資源循環の輪が停滞するリスクが懸念されます。したがって、国内での再生材利用促進に加え、海外への再生材輸出も考慮し、グローバルな資源循環の輪を構築することが現実的です。 グローバルな資源循環の必要性 例えば、国内経済が悪化した場合、国内のどの地域でも経済環境はほぼ均質であるため、資源循環の輪が不安定化し、再生材の流通が滞る可能性があります。しかし、グローバルな資源循環の輪を構築すれば、地域ごとの経済環境の違いにより、いずれかの地域で再生材への需要が必ず存在します。ある地域の経済が悪化しても、他の地域での資源循環の輪は健全に機能し、再生材の流通経路を柔軟に変更することで流通が維持されます。 国内のみでの資源循環の輪に比べ、グローバルな資源循環の輪は経済情勢の変化に柔軟に対応可能です。社会や経済情勢、再生原料の需要動向などを十分に考慮し、「国内資源循環の輪」と「国際的資源循環の輪」の適切な住み分けと共存、双方の安定で持続的な発展を目指すことが我が国の目指すべきサーキュラーエコノミーの形です。 具体的な戦略提案 自由で公正な市場取引に基づく経済原則に則った資源循環の輪の「住み分け」と「共存」が最も国益に適った形であると確信しています。しかし、再生材が国内外問わずユーザー(成形加工業者)や最終消費者に受け入れられるためには、製品メーカー、再生処理業者、最終消費者の事情を考慮した適切な戦略が必要です。 再生材は「低コスト」「省資源」「環境にやさしい」という特徴を持ち、SDGsに代表される環境調和型社会の構築を目指す企業や自治体にとって魅力的です。他方、日本の現状を鑑みると、エネルギーコストや環境対策コストの増大、労働者の高齢化と慢性的な人材不足、2024年問題に端を発した輸送コストの増大は再生処理業者にとって大きな課題です。法令に基づいて再生材の使用を定めても、再生材が十分かつ安定的に供給されない可能性があり、不足分を輸入する事業者が現れる恐れがあります。 「国富の流出防止」や「経済安全保障の改善」といった文言が出ていますが、再生材を輸入すればその対価が海外に流出し、国富が流出します。国内のみで資源循環の輪を維持することが難しいため、国富の流出を防ぐためには「国内資源循環の輪の強化」と共に「再生材需要が旺盛な海外市場への輸出を積極的に行い、外貨を獲得する」という攻めの戦略が必要です。 国際市場への展開 日本は加工貿易により今日の繁栄を築きましたが、現在では高いリサイクル技術を武器に、国内で製造された再生材を戦略的輸出資源として位置付け、グローバルなサーキュラーエコノミーの構築を先導すべきです。再生原料を国内で利用するだけでなく、海外市場にも積極的に展開することで、国内外の需要をバランスよく満たし、資源循環の輪を強化することが重要です。 例えば、廃棄物由来のプラスチックのうち、バーゼル条約に基づく高品質の再生プラスチック(資源プラ®)のマーケットサイズは約900億円と試算されています。一方、国内で廃プラとして発生しながら資源プラ®の仕組みに乗せられず産業廃棄物として処理される分は約8,000億円と推察されます。これを適切に分別し、再生プラスチックとして活用すれば、国内市場を育成しつつ、海外市場にも展開できます。 国内のプラスチック製造業は縮小を続け、海外からのプラスチック製品の輸入が増加しています。再生プラスチックの需要が少ないため、国内の再生材市場を育成しつつ、国際市場での競争力を高めることが必要です。EUなどでは再生原料の輸入需要が高く、日本も同様に再生原料の輸出を促進することで、国内外の市場を活性化できます。 サーマルリカバリーの可能性 また、使用済み廃プラスチックのサーマルリカバリー(エネルギー回収)も未だ十分に活用されておらず、これをFIT認定しエネルギー化することで循環経済の活性化が期待されます。国内の循環とグローバルな循環を上手に活用し、プラスチック輸出、国内リサイクル(ケミカルリサイクル、マテリアルリサイクル)、サーマルリカバリーをバランスよく組み合わせることが重要です。これにより、日本のサーキュラーエコノミーの強化を図るべきです。 国内市場の整備と教育 さらに、国内市場の整備も重要です。再生材の品質管理を徹底し、信頼性の高い製品を提供することで、国内外のユーザーに安心して利用してもらえる環境を整えなければなりません。品質管理基準の強化や認証制度の導入、再生材のトレーサビリティの確保などが必要です。また、再生材の利用に関する教育や啓発活動も重要です。企業や自治体、消費者に対して再生材の利点や使用方法を広く伝え、再生材の利用促進を図るための啓発活動を強化することが求められます。 このような事例を参考にし、日本でも同様の施策を導入することで、プラスチックリサイクルの推進と資源循環の強化を図ることができます。 政策提言 具体的な政策提言として、以下の点を提案いたします。 企業に対して税制優遇や補助金の提供: 再生原料や基材を製造、利用する企業に対して、その行き先に関わらず、税制優遇や補助金などのインセンティブを提供することで、再生材の利用を促進する。 再生プラスチックの国内需要の創出: 政府が企業や消費者に対して、再生プラスチックの利用を促進するためのインセンティブを提供することも有効。また、消費者向けには、再生プラスチック製品の有用性を伝え、購入する際にポイント制度や割引を適用する。 品質管理と認証制度の強化: 再生材の品質管理基準を強化し、信頼性の高い再生材を提供するための認証制度を活用する。これにより、再生材の利用拡大と市場の信頼性を向上させる。 教育と啓発活動の強化: 企業や自治体、消費者に対して再生材の利点や使用方法を広く伝えるための教育と啓発活動を強化する。特に、学校教育や企業研修などを通じて再生材の利用促進を図る。 サーマルリカバリーの促進: 使用済み廃プラスチックのサーマルリカバリーを推進し、エネルギー回収を図るための政策を強化する。FIT認定等をプラスチックにも活用しエネルギー化を促進し、循環経済の活性化を図る。 国際市場への展開と輸出促進: 高いリサイクル技術を武器に、国内で製造された再生材を国際市場に積極的に展開するための政策を推進する。リサイクル技術や再生材の輸出を管理し促進することで、国内外の需要をバランスよく満たし、資源循環の輪を強化する。 結論 以上の点を踏まえ、今後の施策において、国内とグローバルな資源循環の輪を基本に据えた実効的で現実的なサーキュラーエコノミーの構築を強く要望致します。我が国が持続可能な社会を実現するためには、国内外の市場を視野に入れた戦略的な資源循環の構築が不可欠です。プラスチックリサイクル業界としても、引き続き積極的に貢献してまいりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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​平田耕一

資源プラ協会 陪席参与
資源自律経済戦略制度チームリーダー

注記) 当該意見者は、資源プラ®️協会参与の平田耕一となります。平田耕一は、米国総合化学会社在籍の平成15年より製造業の廃棄物と3Rビジネス戦略の立案を手掛け、平成19年自民党福田内閣にて中環審 廃棄物リサイクル専門委員(鴨下環境大臣辞令)並びに社整審 廃棄物リサイクル専門委員(冬柴国土交通大臣辞令)を拝命し、循環利用型社会施策を中心に教育機関にて登壇する一方、コンサルティング会社を経営。現在は、これまでの人脈を生かして自公与党をはじめ様々な団体と意見交換を行い、SDGsの推進と循環利用型社会の早期実現を目指して活動をしております。今般、パブコメ対応に際し、職責により協会理事会の意見を集約、3R政策の時代認識強化並びに廃棄物処理法における不要物概念と有用物判断及び廃プラ規制(改バーゼル条約)の視点で意見を致します。 意見内容の構築について: ・大項目Ⅰについては立案の背景を整理整頓強化する目的で、頁と段落/行番号を明記して、意見内容を記述致しました。 ・大項目Ⅱについては(案)原文の個別文章云々ではなく、全体を見据え俯瞰したうえで、意見を取りまとめ致しました。 ・大項目Ⅲについては、別途提出の大項目Ⅰ並びにⅡへの意見内容を、踏まえたうえでの通読を望みます。つまりは、頁と段落/行番号を明記して、立案の背景を整理整頓強化する目的で、意見内容を記述した大項目ⅠとⅡの基盤的合意形成をおこなった後に、政策施策について、個別具体的に意見交換を望むとのスタンスと、ご理解並びに今後の展開をご勘案ください。 ・大項目Ⅳ並びにⅤについては、章立て意見内容の冒頭に、明記させて頂きます。

Ⅰ.我が国の循環経済を巡る動向について該当箇所と意見内容

【該当箇所】 P3 Ⅰ-1.段落の1~6行目 ”我が国がいち早く取り組んできた”との記述については、大いに賛同致します。 【意見内容】 循環型社会形成基本法を頂にした「廃棄物の処理再生法制度と3R施策」は世界に冠たるしつらえですし、なによりも廃棄物処理法においては、環境の世紀2000年の9年も前から、その目的(第一条)に「発生抑制」を排出事業者の担う役割としています。国際会議においても一見すると先進的にみえる北欧/欧米の後付けロジックよりも先んじた仕組みとしてもっと胸を張り、日本の先進性を主張して頂きたく望みます。 【該当箇所】 P3 Ⅰ-1.段落の6~8行目 ”1Rから3Rの総合的な”については、大筋賛同ですが、歴史認識を補完したく存じます。 【意見内容】 旧来の課題であった…「最終処分場の残余量の確保・逼迫の回避」から谷津環境事務次官の時代に「有効・有用資源の確保」への転換がはかられました。理由は製造拠点の海外移転、廃棄物のみならず我が国のマテリアル・フローの漸減が主原因と推察します。当時運用が本格化した各種R法(旧リサイクル5法)は拡大生産者責任(基本的な我が国のスタンスは拡大生産物責任)の枠組みと消費者の前払/後払負担の理解、そして環境配慮設計をすることが消費者の商品選択に優位にはたらくことの機運醸成となって、サブ的に後押しとなったと理解しています。 【該当箇所】 P3 Ⅰ-1.段落の8~11行目 ”資源投入製品生産最後は廃棄の流れに大きな変化は”については、大筋賛同ですが、歴史認識を補完したく存じます。 【意見内容】 有害忌避物を含まない環境配慮製品を買価上乗せでも選択することが多くの消費者に容認されたことは、おおきな一歩が踏み出せたと考えます。欧米からシステム化されたCEの消費者セグメント(決してグリーンコンシューマのみを論じることなく)での理解と、ごみを無用意・不用意に捨てることへの罪悪感、公衆衛生の向上をみれば、国民性と行政運用が円滑に推移した結果だと推察します。 【該当箇所】 P3 Ⅰ-1.段落の12~19行目 ”国内はもとより国際的な状況の変化”については、大筋賛同ですが、歴史認識を補完したく存じます。 【意見内容】 まさに“LEからCE”への大転換であり、おおいに加速するべきと考えます。一点、注意点としては、LE→CEはオランダ発の論点整理との認識が根強いですが、廃棄物処理法有識者にてはCEの輪っかにおいて①原材料投入/②製品製造加工/③流通運搬販売在庫/④利用共用補修入替/⑤製品機能寿命終焉/⑥製品物理寿命終焉/⑦再生資源化時夾雑物…等々の廃棄がCEの外側、つまりは循環経済の外側にある循環利用型社会の外部不経済となっているとの認識と議論がおこなわれていました。 【該当箇所】 P3 Ⅰ-1.段落の20~21行目 ”資源生産性が一つの指標になる”については大筋賛同します。また資源生産性と並列にある(CEREPが司ろうとしている)資源効率性の概念についても、おおいに賛同致します。 【意見内容】 ただ前出の「有効・有用資源の確保」に観点にある、「有効とは経済的に有効であることとマテリアルとして有用(用いることができる)」となります。就中、マテリアルとしては有用(物質的な互換性を保持している)が、分別や分級そして収集運搬及び処理再生におおきなコストがかかる事例については、経済的には不適合となるわけで、それについては川下側(例えば消費者)にコスト増を容認させることを、是とする思想には反対を唱えます。旧西独の「(廃棄物由来の)再生資源カタログと廃棄物リスト」の思想を組み込むことも一考ください。(思想としてはどんなに有用な再生資源になるリサイクル行為であっても経済的に負の要因が多い場合には廃棄物リストにあげ、一定期間にコストリダクションが達成できなければそれは潔く廃棄物として処分するしつらえ)です。 【該当箇所】 P3 Ⅰ-1.段落21~27行目 ”資源生産性の把握と推移”については、大筋賛同ですが、歴史認識を踏まえ、それのみを特化して循環型社会を築くOne Issue という論点を一点に絞るような見せ方については、循環型社会形成推進基本法の根幹となる3Rの優先順位について、添書き補完したく存じます。 【意見内容】 CSR /SRI /SDGs /ESG…に市場に対してのエンハンスメントは動機づけにはなります。とはいえ金融商品化していくと、それが一人歩きし、実態経済との解離が進んでいきます。就中、3R施策のなかで、三番目の優先順位となるリサイクルは、廃棄物を原料に戻す定義ですので、行き場のない(出口戦略が曖昧な、つまりは市場の見通しが不詳不安な商材を、まずはリサイクルしておくかでは、その収集運搬→製造加工→流通販売のライフサイクルにおいての投入リソースが無駄になる可能性があります。言うまでもなく、3Rの第一優先リデュース(発生抑制)、第二優先リユース(再使用)、また3Rプラスの拡大4Rに登場するリフューズ(投入抑制)にては、その隘路にはまることがありません。ついては各種R法(旧R5法と新R1法)と高度化法、資源有効利用促進法との分掌すり合わせを綿密におこない、部分最適ではなく全体最適を完遂ください。 【該当箇所】 P3 Ⅰ-2.段落1~4行目 ”循環経済ビジョン2020と成長志向型への取り組み”については、おおいに賛同し、期待をしております。 【意見内容】 “成長志向”と“資源自立”なんとしてもマテリアルとして有用のみならず経済的には有効であることをクライテリア(判定判断の基準)に組み込みください。 【該当箇所】 P3 Ⅰ-2.段落5~6行目 P4 Ⅰ-2.段落1~2行目 ”新しい成長に繋がる施策を我が国が先駆けて”については、おおいに賛同し、期待をしております。 【意見内容】 賛同し、期待したうえで、アプローチについて意見です。 政策は、市井の経済循環を刺激し、結果的に全体最適の獲得を早め、それが循環資源の経済圏を構築し、少しでも外部不経済(循環経済圏の外側の社会、つまりは循環利用型社会圏への外部不経済)を、 漸減していくものであれば、循環の輪っかは小さなものから大きいものへ。そして国内循環から友好的な関係国を巻き込む国際循環にすることができると信じます。その持続力を市井の経済原則、つまりは「神の見えざる手」、国富という領域を越えて、自律自動でまわる経済だと考えます。 【該当箇所】 P4 Ⅰ-2.段落4~6行目 ”資源制約リスク/環境制約リスク/成長機会の3つの課題”については、おおいに賛同致します。 【意見内容】 賛同し、期待したうえで、アプローチについて意見です。 1.資源制約リスクの観点はおおいに賛同致します。とはいえ廃棄物由来の再資源化商材を、出口市場を有する海外に輸出をせず、ハードLAW&ソフトLAWで国内に市場が、つまりは出口がないものまでを国内滞留させることはリスクがおおきいと感じます。経済の自立性、いわんや経済安保の強化は喫緊の課題であり、本腰をいれるべきではありますが、前出の有効・有用資源のうち有用であることのみに意識を奪われないこと。そしてなによりも、枯渇性資源や独占性資源と同列で論じることには危うさを感じます。 【該当箇所】 P4 Ⅰ-2.段落6~8行目 ”資源制約リスク/環境制約リスク/成長機会の3つの課題”については、おおいに賛同致します。 【意見内容】 賛同し、期待したうえで、アプローチについて意見です。 2.環境制約リスクの観点はおおいに賛同致します。欧米で言うところの「正の製品」と「負の製品」の仕分けを発展進化させるためにも必須な項目と推察します。一点、文中にある川上側の”カーボンニュートラル実現には原材料産業によるCO2排出削減”に加え、LCCO2の観点で、「カーボンニュートラル実現には原材料産業(つまりはいわゆる動脈産業)のみならず、処理再生のベストミックスを判断する根拠として、廃棄物をリサイクルする場合と例えばサーマルリカバリーする場合との処理再生行程(工程ではなく行程)のCO2排出把握も判断材料としていく」との追記を強く望みます。 【該当箇所】 P4 Ⅰ-2.段落8~12行目 ”資源制約リスク/環境制約リスク/成長機会の3つの課題”については、おおいに賛同致します。 【意見内容】 賛同し、期待したうえで、アプローチについて意見です。 資源自律政策については、周回遅れは実態経済の世界市場からの退場勧告、そして金融商品化した環境経済(CSR /SDGs /CSV /ESG)の格付が不当に低く見積もられるなどの不利益を被ります。EUの各種法令→規則→指令→決定→勧告は、そのエリアに商材を提供する企業のみならず、欧米人を投資家として関係するドメスティック企業についても、大事な成績表になるわけですから。 【該当箇所】 P4 Ⅰ-2.図1の下側段落1~5行目 ”資源制約リスク/環境制約リスク/成長機会の3つの課題”については、おおいに賛同致します。 【意見内容】 賛同し、期待したうえで、アプローチについて意見です。 社会課題の解決をも成し遂げる商品・サービスなどのビジネスが、消費者に効能(その機能と効果)を理解され、価格のみではない観点で選択される世の中、そして我が国よりも後発追従の諸外国に、市場メカニズムの高構造と良構造として伝搬普及していくことは、我が国の戦略的位置付け(プレゼンス)を高めることとなります。なので、目指す頂としては賛同します。あと「手段と目的が入れ替わり手段の目的化」になることを回避して、小さな成功例(つまりは小さな循環の渦)を促進加速する政策を投入頂き、その小さな渦が大きな渦になっていくことへの担い手は、市場の存在するいわゆる神の手に任せるべきと考えます。 【該当箇所】 P4 Ⅰ-2.図1の下側段落6~8行目 ”資源制約リスク/環境制約リスク/成長機会の3つの課題”については、おおいに賛同致します。 【意見内容】 賛同し、期待したうえで、アプローチについて意見です。 旗だけ振るのではなく、ギアチェンジしていく手法は大賛成です。九州北海道の半導体製造セグメントへの思い切った政府投融資など。過去の通産省にては「禁じ手」であった手法です。省みて現在までは他国が民間に思い切った政府資金を投入しています。なので、この流れを定着させて予算規模を拡大していくトレンドには賛同します。 【該当箇所】 P5 Ⅰ-3.図2の下側段落1~6行目 ”戦略策定後の取り組み”については、おおいに賛同致します。 【意見内容】 賛同し、期待したうえで、アプローチについて意見です。 ギアチェンジを臨機応変にしていく。つまりはスピードが乗ってきたらシフトアップして更に加速する。弊害がおきたらスピードよりトルクを優先してシフトダウンしていく。そんな巡航のためにも、パートナーシップの求心力、そして周りを巻き込んでいく(仲間を増やしていく意味で)遠心力の使い分けを何卒お願い致します。 【該当箇所】 P5 Ⅰ-3.図2の下側段落7~15行目 ”戦略策定後の取り組み”については、おおいに賛同致します。 【意見内容】 賛同し、期待したうえで、アプローチについて意見です。 3Rのうち失敗すると環境負荷がとてつもなく高いのがリサイクルだと考えます。なぜならリデュース発生抑制はほぼ失敗なく環境配慮設計となります。またリユース長寿命化(機能寿命を物理寿命に近づけること&物理寿命を延ばして廃棄再生のステージを遠のかせていくこと)も製品のリユース市場とメンテナンス体制を整えればそれほど難しくはありません。一点、リサイクル再資源化は、一旦製品を分別分級し再資源化商材に仕上げていくわけですから、出口のないリサイクル商材が不良在庫になって使われずに廃棄される可能性もあります。つまりはエネルギーなど(ヒトモノカネ)を浪費してしまう恐れがあります。なので、取り掛かる前に出口市場の機運醸成をすること、そして目下の人類の課題である気候変動への対策、具体的にはLCCO2のシミュレーションツールやサービスの比較対象性を高めるべくのツールは早急に官製準備が必要だと強く思います。そうでないとヴァージンを使わないとの美名のもと、回らない循環経済となって、それが循環型社会の外部不経済の増大を招いてしまう恐れがありますから。リサイクル商材がよくなれば若しくはインセンティブをちらつかせれば、はたまた課税罰金などの武器を使えば、出口市場が創造できるという願望のみでは危うい未来しかありません。 【根拠/出典/エビデンス/参考情報】 マテリアルフローとリサイクルの各種統計情報 経済産業省 「資源循環ハンドブック(暦年)法制度と3Rの動向」 https://www.meti.go.jp/policy/recycle/main/data/pamphlet/index.html に ・我が国における物質フローの概況 例)最新版 2022年度版にてはP3に記載 ・我が国における廃棄物の現状 例)最新版 2022年度版にてはP4からP9までに記載 ・法体系 例)最新版 2022年度版にてはP10に記載 ・製品のライフサイクル 例)最新版 2022年度版にてはP11に記載 ・国際資源循環 例)最新版 2022年度版にてはP71からP72までに記載 ・リユース、リサイクルの現状(プラスチック) 例)最新版 2022年度版にてはP86からP89までに記載

Ⅱ.諸外国の循環経済を巡る動向について該当箇所と意見内容

【該当箇所】 P5~p12 Ⅱ.”諸外国の循環経済を巡る動向”については、大変参考になりました。対処スタンスについても賛同致します。 【意見内容】 賛同し、期待したうえで、役割分担等アプローチについて意見です。 欧州並びに米国に商品サービスを提供する企業においては、津波のように押し寄せるハードLAWとソフトLAWを場当たり的・部分最適的に順法(従順的に従うコンプライアンス)的に、対処することは避けなければなりません。 その場面で、必要なことは、個別な逐条対応を是とせずに、遵法(読みは「順法:じゅんぽう」と同じであっても)胆識に据えて、対応せねばなりません。欧米の組織化され、正義正当にみえるロジックに対して、盲目的金科玉条で、従順的にはならず、そのルールが目指す“あるべき姿”を念頭に、総論が賛成でも各論若しくは核心にせまるカク論にては、真正面から議論を尽くして、国益を確保する姿勢を、これまで以上に貫いていただきたいと思います。 ご高配のごとく、EUにて各種のハードLAWとソフトLAW“つまりはEU法令:規則Regulation≪指令Directive≪決定Decision≒勧告Recommendationが発効されるたびに、「総論は賛成!」であるも、合意したにみえる各論を進行形で議論し続ける傾向があります。 つまりは、実際は各国並びに各国を代表する企業の請託をうけた業団体が、各論をより具体的に、核心に迫るカク論化して、提訴行為をおこない欧州連合司法裁判所にての調整が後追いでおこなわれ、決めてから議論を煮詰める姿勢を是としているのです。「ルールは決まったら黙って従う。相違点や実際との乖離点があっても、議論にせず、ともすると見せかけだけの(例えばデータ改ざんなどの自己処理の方が)適用の方が楽といった風潮を払拭することも含め、日本側企業も心得なければなりません。まさに、議論の輪に入れず傍観しがちな日本側企業からみると、ルールに正面から従っていたら、知らない間にルールが日本側企業にとっては、不利な方向に微調整され、「正直ものが馬鹿をみる」側面の理解が勘所になります。 とはいえ、津波のようなそれらを、たとえ現地に出先法人があったとしても、そして所属する業団体が専門筋で筋読みをしていても、全体最適に理解し、ロードマップやマイルストーン、メルクマールを適切に投錨していくのは困難です。(当職もWEEE&RoHSで苦労をしました) その意味で、本章“Ⅱ”に記述された内容は、今回の当該中間とりまとめ(案)の公開とそのパブコメ俎上により耳目を集められたことはとても良い流れと考えます。 いうまでもなく諸外国のハードLAWとソフトLAWへの対応は、なにも彼の地にてビジネスを展開する企業のみならず、彼の地の出身となる投資家からのESG投資を誘導するうえでも要諦です。 なので、成長志向型と自律経済を標榜するなかでは、特段にMETI専門部局でなければ解説できない、当該コンプライアンスの連続的な津波を、立体的に解説する仕組みをご準備いただきたいです。 そしてそれには、民間や第三者機関となるフォーラムやコミッティでは到達できない三識(知識-意識-見識)を生かした情報提供、そして慌てず騒がず、でも急いでトップを走る胆力(胆識)をも組み込まれたいと強く思います。 【根拠/出典/エビデンス/参考情報】 EU環境規制についての各種情報 日本貿易振興機構(ジェトロ) 「環境規制:EU」 https://www.jetro.go.jp/world/qa/04A-081201.html ・EUにて各種のハードLAWとソフトLAW ・EU法令概論 ・規則Regulationの事例 ・指令Directiveの事例 ・決定Decisionの事例 ・勧告Recommendationの事例

Ⅲ.資源循環経済小委員会での制度見直しにあたっての
視点・考え方”について該当箇所と意見内容

【該当箇所】 P12 Ⅲ-1.図10の下側段落1~7行目 ”線形経済の問題点”については、当該小委員会の議論が向いている「方角」には賛同致します。 【意見内容】 議論の「方角(360度で刻まれた方向ではなく、東西南北の方角方位の意味)」に賛同します。ご高配の通り、「大量生産・大量販売・多量廃棄」の二十世紀型ビジネスが、二十一世紀、つまりは「環境の世紀」を迎え、我が国の「循環型社会形成のための法制度と3R政策(経済産業省 資源循環ハンドブック各年度版より引用)」において、法制度を単純化して述べれば、廃棄物・3Rを司る法制度も、循環型社会推進基本法を頂きに、「廃棄物の適正処理を担う廃棄物処理法(環境省専管)」と「3Rの推進を担う資源有効利用促進法(経産省専管)」の二つの流れを組み込み、その下段に「最終処分場の残余量の確保・逼迫の回避を”あるべき姿”と置いた…容器包装R法/家電R法/食品R法/建設R法/自動車R法の旧来から継続の”継続リサイクル5法”」と「中国レアメタルとレアアース政治的思考による禁輸措置を端緒にした経済的に有効かつマテリアルとして有用な資源の確保を”あるべき姿”と置いた小型家電R法の”新リサイクル1法」が位置し、最下段に「等の字が三つある 国等の環境物品等の調達の推進等の…いわゆるグリーン購入法」が基礎をかためています。その陣営を誇ってみても、それか四半世紀経ても、大きな循環にはほど遠い現状であることは、枚挙にいとまがありませんし、横たわる課題も一般的には、●の箇条書、”素材”、”製品”、”消費”の各セグメントに当たると理解し納得し、課題の抽出としては大きく賛同致します。 しかしながら、当該中間とりまとめ、は”中間”として今般のパブコメ意見聴取を経て、(仮案)から(正案)、(案)が取れてのハードLAW若しくはソフトLAWに立法展開・行政展開がなされていく流れにあるわけですから、次の点について、エビデンスを含め精査をいただき、イメージ重視の定性的な表現ではなく、単位のついている比較対象可能な数値をもった定量的な土俵にのせての判断を強く望みます。公開された議事録も拝読しておりますが、小委員会にての議論資料が公開資料や議事録をすべて反映していないことは、小職の経験上忖度理解のうえで、此処に疑問点を意見として記述致します。 意見聴取の場にそぐわないことは承知してはおりますが、ここを看過すると方角は合っていても方向(ベクトル)やそれによって想起し勢いづく潮流(トレンド)が迷走し、隘路へと突き進む恐れもありため、何卒ご配慮と議論の場面のご準備をお願い致します。 意見を述べるにあたっての不足項目”・素材”(質問): い)”・素材”にある「適切な評価」の「適切」とは何をどの程度のことを指すのか? ろ)”・素材”にある「価格が高い」の「高い」とは何をどの程度のことを指すのか? は)”・素材”にある「調達してもらえない」の「もらえない」とは何をどの程度のことを指すのか? に)”・素材”にある「安価なバージン」の「安価」とは何をどの程度のことを指すのか? ほ)”・素材”にある「依存」とは何をどの程度のことを指すのか? へ)”・素材”にある「国富流出」の「国富」とは何を指すのか? と)”・素材”にある「資源リスク」の「リスク」とは何をどの程度のことを指すのか? 意見を述べるにあたっての不足項目”・製品”(質問): い)”・製品”にある「グリーン」の「グリーン(一般論でいうと環境にやさしい環境配慮されたの意味)」とは何を、例えはLCCO2なのか?LCCなのか?それともクリーン(奴隷労働等の人権的な、いわゆるエシカル志向のものなど、どの程度のことを指すのか? ろ)”・製品”にある「資源リスク」の「リスク」とは何をどの程度のことを指すのか?例えば、一般的に企業からみると必要なことは、「どんなリスクが存在しているのか?を抽出し、それがどの程度のリスクであって、それはどの程度までは許容し、コントロールできて、どこまで上昇したら許容範囲をこえて、新たな対応をしていくのかを考えるものであり、リスクとリターンを天秤にかけていく…これが提示されないと全体最適な”我が国”を為し得ない。 は)”・製品”にある「消費者に購入してもらえない」の「もらえない」とは何をどの程度のことを指すのか?それは再資源化率が低いからなのか?若しくは国内調達の再資源化率が低いからなのか?それとも、SDGsの掲げるパネル12「つくる責任と使う責任」の両方であるのか?それは「意識」なのか?「行動経済」に類するものなのか? 意見を述べるにあたっての不足項目”・消費”(質問): い)”・消費”にある「変りにくい消費行動を変えるための一助として、可視化する環境価値」の「環境価値」とは何をどの程度のことを指すのか? ろ)”・消費”にある「変りにくい消費行動を変えるための一助として、打破すべき新品所有へのこだわり」の「こだわる(つまりそれも価値)」とは何をどの程度のことを指すのか?新品購入にこだわる価値を打破した場合に、再生資源を調達し、前出の”素材”や”製造”の問題点を解決した覇者であるはずの、製造流通事業者は、「その新品が売れなくなる消費行動」にどう対峙する想定であるのか?また経済全体の循環(循環経済ではなく経済の輪っか)にどの程度の「リスク」があって、どの程度の「裨益(ひえき:便益や利得)」があって、それはどの程度まで管理可能であるのか? は)”・消費”にある「資産効率の改善余地」の「改善余地のある資産」とは何を指すのか? に)”・消費”にある「資産効率の改善余地」の「改善」とは何をどの程度のことを指すのか? 【該当箇所】 P12 Ⅲ-1.●箇条書の下側段落1~2行目並びにP13 1~2行目 ”天然資源強国”に関する記述ついては、定性的なイメージとしては理解を致します。 【意見内容】 一見するとインセンディアリー(扇動的な)な記述にも読めますが、方向性としては同意します。 前出と同じ趣旨とはなりますが、(正案)から(案)をとる…つまりはサナギが幼虫から成虫になる「羽化(うか)」を迎える準備として、論点の整理整頓(整理:要らないものを削ぎ落とすこと/整頓:要るものだけにしてから使い易く、わかり易く並べ替えるさま)を下記についてお願いします。 (記) い)”天然資源強国に集中する「富」とはなにか? GDP?GNI?それとも製品のライフサイクル上にあるスマイルカーブの利益率獲得か? ろ)”地政学的リスクに直結”とは具体的にどういうことか? 前出のごとく、中国と中国との為政連関が強いアフリカ圏にてのレアアースやレアメタルの政治的事由による禁輸措置について、我が国は「小型家電リサイクル法」で民主国家的手法で対応を、そして都市鉱山というネーミングで、消費者の意識改革と「価値があるモノなので、いわゆる大型家電リサイクル法の捨てるときにはお金がかかる!のイメージを払拭し、基本的に置きにくれば、消費者にとっては無料回収!」を定着させました。なので…再生資源に供することができる物や再生資源商材の輸出や国際循環を”国富の流失”という前に、レアアース&レアメタルの次にくる、そして再生資源化によるカバーリングができない…「は・み・ね・N窒素・Pリン・K酸カリ」について、個別法整備で手当てをし、その流れでの「次なる流出国富はなんなのか?そして流出とはどんな状態であって、どんな結果をもたらすのか?をわかり易く国民に知らしめて頂きたく思います。 は)“環境・労働規制が緩い第三国に需要が流出するリスク”は扇動的ではなく、ほぼファクトとエビデンスの提示と例示が可能と思われます。その意味においては賛同します。ただし一点、「労働規制が緩いことによる低廉な価格の不当性は、SDGsの17パネルへの理解浸透も深まったいま、その極端な奴隷労働や児童労働は、環境側面からの追求ではなく、人権問題の追求で(例えば英国の現代奴隷(どれい:スレヴリーというショッキングな名称にインパクトがありました)、そして安全保障上の脅威を排除する目的での認証規制など。Green調達ではなくclean調達のほうが、即効性があるように感じます。海外からの労働賃金が低いことを背景とした不当廉価なバージン原料の流入の対策として、ガットとの睨み合いと他での意趣返しに戦々恐々としているよりは、かなり現実敵だと勘案致します。 また、経済安保の為政は、とても賛同致します。そのうえで、再生資源に供することができるマテリアルや再生資源商材の海外市場向けのビジネス展開が、国富と流出となる…そんな誤解曲解は忌避すべきと強くおもいます。残念ながら世界を含め、G7&B7の諸国は、経済停滞や減速経済、人口とともにある意味仕方のない国力の漸減に際して、スケープゴートな標的を探し、必要以上にそれを、たとえそれが一定程度の悪玉でも、「諸悪の権現はあいつだ)とするヒステリー曲線をトレースしてしまいます。ローマテリアルにあたる商材であれば、その流出は「必要なものが国内から他国にながれてしまう危惧と懸念」を抱えています。しかしながら、当該本案について、巷間ささやかれているような「我が国の国内マーケットには見向きもされず、ある意味海外に活路を設けていた廃プラスチック類の輸出に対して、それを国富の流出としてあざけり、国内のユーザーにインセンティブで吊ったところで、国内に市場ができるわけもなく…」とのサモアリナンな理解は、条件を整え払拭すべきだと強く思います。「あるべき姿」と「なりたい姿」の玉石混淆はなんとしても回避するべきです。なんでもかんでも安全保障の美名や喫緊の課題となる気候変動を冠についての人質解釈は、そのものの論理破綻と市場の神の手による成敗、そしてなによりもそんな解釈自体が持続可能ではありませんから また、多くのビジネスとより多くの賛同者を得るためには、“上記のとおり”からはじまる文章の後段、つまりは纏め箇所、“線形経済が、国富、産業競争力、経済安全保障を損なう結果となっている”は説明不足と言わざるを得ない。動機づけをおこなう文章であるから立体的工夫を費やして頂くことを望む。 そうでないと。では「循環経済になると、国富、産業競争力、安全保障を損なわないんだな」という短絡的な思考へのメッセージと受け取る企業や国民が現れてしまうかもしれない、循環経済とその周辺領域も含めた循環利用型社会は、外部と内部の不経済を包摂しつつ、ベストミックスを構築せねばならない。崇高で未曾有な場面を無尽蔵な機会の創出にするためにも、このあたりの適正理解は重要と勘案する。 【該当箇所】 P13 Ⅲ-1.3~9行目 ”気候変動や天然資源の枯渇が国際社会において喫緊の課題”に関する記述ついては、方向性(ベクトル)として下記の項目は、大いに賛同致します。 【意見内容】 い)循環経済への移行が国際的な潮流であること(環境の世紀となった2000年以降現在、そして未来まで) ろ)循環経済市場拡大のフェーズを日本の経済成長に組み込んでいくこと(南川環境事務次官、つまりはRIOサミットにての「環境技術立国宣言』立案から現在まで続く旗印です) は)日本が世界に先駆けて線形経済から循環経済に移行していくこと(前出の3R推進施策はもちろん、平成3年1991年の廃棄物処理法(廃掃法)の目的改正に「廃棄物の発生抑制し…」を追記したその先進性を自信と矜持に国際舞台での議論に臨んで頂きたい) に)日本が再生材やグリーン製品の生産拠点のマザーマーケットになること(課題はマザーマーケットとは何を指すのかで、入り口のマザーマーケットなのか(つまりは供給源提供側)、出口のマザーマーケット(つまりは需要消費利用側)なのか ほ)日本が世界的にも高いリサイクル技術を有していること(「MOTTAINAIが国際語」になったように、またある意味国民性が3Rとの親和性がたかいように。だからこそ、有効有用な政策の適宜投下が推進力になると考えます) へ)国際競争力を高めるチャンスであること(未曾有な機会と無尽蔵の市場獲得のチャンスであると考えます) と)天然資源小国であること(これはその通りの自明ですが、天然資源小国なので再生資源大国になろう!のロジックを整えていきたいと思います) ただし、下記については、“ゆえ”と”ゆえに”への道程と”あるべき”の言質に、いま一層のロジックの整理をして、企業市民も消費者市民も巻き込んだ、良い意味での国民運動にしなければ、いまだに画餅か壁に貼った標語の域を脱せずにでは、先進なのに後塵を浴びるになりかねません) ち)再生材利用の伸長が国富の流出防止にどう直結していくのか? り)再生材利用の伸長が経済安全保障の改善にどう直結していくのか? ぬ)日本こそ成長戦略として再生材の市場構築を主体的に進めるべき市場構築は供給サイドからみた市場拡大なのか?需要サイドからみた市場拡大なのか?それともその双方なのか?需要と供給は相対するものであるからそのエンハンスに対して、どうアプローチをしていくのか? 【該当箇所】 P13 Ⅲ-2.段落 “資源生産性の向上” P13 Ⅲ-3.段落 “自律的な循環経済の促進に向けた環境整備” P14 Ⅲ-4.段落 “製品の効率的利用・CEコマース促進” P14 Ⅲ-5.段落 “製品設計の高度化” (1)循環配慮設計の推進 P14 Ⅲ-5.段落 “製品設計の高度化” (2)「再生資源」の流通促進 A)需要と供給との平仄のとれた取組の必要性 P15 Ⅲ-5.段落 “製品設計の高度化” (2)「再生資源」の流通促進 B)量の確保 P15 Ⅲ-5.段落 “製品設計の高度化” (2)「再生資源」の流通促進 C)質の確保 【意見内容】 制度設計時には前出の意見をご勘案頂き、良好に変化するよう検討を強く望みます。タイトルⅢ-5-(2)-A)に記述があるように、「平仄(ひょうそく)つじつまを、正に議論の入り口から議論の出口まで貫く条理とつじつまを確保して頂きたく思います。つまりは複数の項目について、どれが幹で、どれが枝葉で、どの葉っぱは常緑で、どの葉っぱは落葉か、全体像は全体最適で、個々の部分最適を単に集合させただけに留まらずに、矛盾がない状態若しくは矛盾を矛盾と認識し、全体的には管理されている揺るぎない理論武装を終えた状態」を確保ください。

Ⅳ.「資源生産性」の向上に向けた施策並びに
Ⅴ.今後の課題について意見内容

章立てⅣへの該当箇所への意見内容については、前出のⅠ.Ⅱ.とは異なるスタンスというか視点、視座、視界、視程を備えることが必須です。なぜならⅢの章立ては、今後(仮案)から(正案)、(案)が取れてのハードLAW若しくはソフトLAWに立法展開・行政展開するにあたり、具体的なインセンティブの与え方とその対象や忌避規制をすべしな、つまりは目的を毀損する排除排斥すべき経済活動を区分けしていくステージとなるからです。言い換えれば、当該中間とりまとめが、題目タイトル(掲題でもよいが)に掲げた“成長志向型”の「成長」たる所以、それと“資源自律”の「自律」たる所以については、その定義についてGDPやGNI(旧来呼称でいうところのGNP)の境界線とその積み上げのための経済政策そのものの組み立てに踏み込んでいくものであるから。就中、巷間伝聞情報のごとく、“廃棄物由来の再生資源化若しくは再生資源商材を海外市場に投入していくことは国富の流出であり、その流血をまず止め、その後に行き場を失った再生資源化ビジネスが高度化されて、国内に見向きもされるような再生資源化商材となって、国内循環が勃興していく”ような流言飛語を抑制して、本来の”あるべき姿”に突き進むことが必須であるからと考えます。 【該当箇所】 P15 Ⅳ-1.段落 “Ⅳ「資源生産性」の向上に向けた施策” 1.自律的な循環経済の促進に向けた環境整備 (1)循環指標ガイドラインの策定 P15 Ⅳ-2.段落 “Ⅳ「資源生産性」の向上に向けた施策” 2.ビジネスモデルの革新(「製品」の効率的利用・ CEコマース促進) (1)CEコマースの制度化 P16 Ⅳ-2.段落 “Ⅳ「資源生産性」の向上に向けた施策” 2.ビジネスモデルの革新(「製品」の効率的利用・ CEコマース促進) (2)トレーサビリティ促進のための表示制度の導入 P16 Ⅳ-2.段落 “Ⅳ「資源生産性」の向上に向けた施策” 2.ビジネスモデルの革新(「製品」の効率的利用・ CEコマース促進) (3)情報流通PFの構築 P16 Ⅳ-2.段落 “Ⅳ「資源生産性」の向上に向けた施策” 2.ビジネスモデルの革新(「製品」の効率的利用・ CEコマース促進) (4)部品レベルの循環促進 P16 Ⅳ-3.段落 “Ⅳ「資源生産性」の向上に向けた施策” 3.製品設計の高度化・資源消費量の抑制 (1)循環配慮設計の促進 A)循環配慮設計のトップランナー認定性度&ラベリング制度の導入 P16 Ⅳ-3.段落 “Ⅳ「資源生産性」の向上に向けた施策” 3.製品設計の高度化・資源消費量の抑制 (2)「再生資源」の需要創出 A)再生材の利用に関する義務の拡充(判断基準策定・計画策定・実施状況の定期報告) P17 Ⅳ-3.段落 “Ⅳ「資源生産性」の向上に向けた施策” 3.製品設計の高度化・資源消費量の抑制 (2)「再生資源」の需要創出 B)有用な資源を含む副産物の利用に係る義務の導入 P17 Ⅳ-3.段落 “Ⅳ「資源生産性」の向上に向けた施策” 3.製品設計の高度化・資源消費量の抑制 (2)「再生資源」の需要創出 C)再生材利用に関するインセンティブ付与 P17 Ⅳ-3.段落 “Ⅳ「資源生産性」の向上に向けた施策” 3.製品設計の高度化・資源消費量の抑制 (3)「再生資源」の供給強化 A)再生プラスチックの流通量の最大化や高品質化による循環市場の活性化 P17 Ⅳ-3.段落 “Ⅳ「資源生産性」の向上に向けた施策” 3.製品設計の高度化・資源消費量の抑制 (3)「再生資源」の供給強化 B)再生資源供給産業の育成 P17 Ⅳ-3.段落 “Ⅳ「資源生産性」の向上に向けた施策” 3.製品設計の高度化・資源消費量の抑制 (3)「再生資源」の供給強化 C)再生材に関する認証制度の導入 P18 Ⅴ-段落 “Ⅴ今後の課題” 【意見内容】 上記該当箇所については、環境の世紀になって製造加工流通、メンテナンス&リプレイスメント、、処理再生の各行程(行程とは淀みなく欠落なく連続する工程の意味)にて、慣れ親しんだ「環境配慮設計の循環版」を「なりたい姿ではなくあるべき姿」を念頭に、制度設計と行政運用を賜りたく思います。目新しい単語である“循環配慮設計”はスタンドアローンな「循環のみに配慮した環境配慮設計」ではなく、「循環をも配慮しているアップデートされた(それでもあくまで環境配慮設計の一つの仕様であること)環境配慮設計」であることが、極めて大事な要諦と考えます。 また、現在の廃棄されたプラスチックの再資源化行為が、国内市場と海外市場にての国際循環を統計処理されたものが、一般社団法人 プラスチック循環利用協会にて公表されています。それによると、小職試算とはなりますが ①資源プラ輸出(年間)1,310,000(t/年) かける70,000(円/t) = 91,700,000,000 917億円市場 就業人口はおおよそ2万人 ②プラスチック廃棄物処理費(年間)8,240,000 (t/年) かける100,000 = 824,000,000,000  8,240億円市場 就業人口はおおよそ20万人 ③国内リサイクル(年間)400,000(t/年) かける 100,000 = 40,000,000,000 400億円市場 就業人口はおおよそ1万人 と推計します。となると巷間言われている噂通り、つまりは「経済安保の掛け声に押され、国富の流出防止の観点で、再資源化に資するマテリアルとなる廃プラスチックの輸出を閉めて、国内循環への商材化(当然ながら品質要求値は歩み寄ったとしても高く高品質化は必須)して回すとなると。下記のような、「壮大な計画経済」へ踏み込んでいくことになると予想します。 (記) 現在(2022)にての統計数字となる、国内市場400億円に、海外市場にて外貨獲得していた917億円を背をわせる。国内市場は、海外市場に比較して、新しいマーケットであるから、当然のごとく、初手は要求される性能が高いと想定します。となると高品質化へのコスト投入とそれでも買い手がつかない商材崩れは、現在でも8,240億円のマテリアル再生されずにいる廃棄物処理のルートへ流れていくしかありません。廃棄物処理は環境負荷を低くすべく技術革新はなされているものの、いわゆる再生ルートよりは劣ります。となると、この姿は“あるべき姿”でも“なりたい姿”でもありません。 となれば、“それが目的若しくは目標であるならば”…相当な長いスパンでのロードマップと、道程を確実に管理する廃棄物処理関連法との綿密な連関をして臨むほか手段はないと考えます。 【根拠/出典/エビデンス/参考情報】 一般社団法人 プラスチック循環利用協会 プラスチックのマテリアルフロー図 2022 ・国内プラスチック循環まとめ ・プラスチックのマテリアルフロー図(一般社団法人 プラスチック循環利用協会) ・フロー図 構成要素の詳細(一般社団法人 プラスチック循環利用協会) https://www.pwmi.or.jp/pdf/panf2.pdf

パブリックコメント対比ドキュメント(資源自律経済戦略制度チームリーダー 平田陪席参与 提供)

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