資源プラ協会なごやラボの本堀です。ようやく桜も咲いて春になりましたね。
資源プラ協会には、日々様々なプラスチックリサイクルに関するお問い合わせを頂くのですが、中には、「リサイクル」について十分なご理解が無いままお問い合わせをされる方が結構おられます。
「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律」(プラ循法)の施行に伴い、プラスチックのリサイクルに対する関心が高まる事で、多くの事業者が何らかの形でリサイクルの事業化を模索されています。
しかしながら、そもそも「リサイクル」とは一体ナニをする事なのかを理解していなければ、事業化どころの話ではありません。
そこで「リサイクル」とはナニをする事なのか、技術的な立場から簡単にお話しさせて頂きます。
まず、リサイクルの核となる「再生」という言葉について説明します。
再生とは、「不要になった廃棄物を原料や製品といった有価物の状態に戻す操作」と定義されます。
ポイントは、「有価物」の状態に戻す事で、有価でなければ「廃棄物から廃棄物を生み出している」事に過ぎないのです!
この点は非常に重要で、当協会にお問い合わせを頂く案件の中には、どの様に考えても有価物にする事が出来ない様な事業スキームを提示される方が多くおられます。
有価物にする事が出来なければ、事業としての持続性を確保する事が難しくなり、遠からず行き詰る事になります。
そしてもう一つ重要な言葉に「再生利用」というものがあります。
これは、「廃棄物をそのまま、又は加工してある目的に再度活用する事」と定義されるもので、これが「リサイクル」に該当します。
ポイントは「ある目的に再度活用する事」でありまして、「目的」がある事が必須要件となります。
当協会に寄せられる相談でも、「加工(処理)の方法はあるけれども、用途(目的)が見つからない」というお話しが結構多く見られます。
安定で持続的なリサイクルビジネスのスキームを構築するためには、「ある目的に再度活用する事」が可能で、「有価物」として取引できるという条件を満たす事が必須です。
資源プラはまさにこれらの条件を充足するものでありまして、持続的なプラスチックのリサイクルビジネスの可能性を切り拓く戦略的なツールであると言える存在なのです。
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