【資源プラ輸出３フェーズ表】『プラジャーナル』に掲載された資源プラ協会の「3フェーズ表」について

資源プラ協会では、プラスチック輸出の判断を分かりやすく整理した「資源プラ輸出３フェーズ表」 を公開しました。

ブログでは、特設ページだけでは伝えきれないポイントや、現場で役立つ実務的な視点をシリーズで解説していきます。

基礎から知りたい方は、特設ページもあわせてご覧ください。

▼ 資源プラ輸出３フェーズ表（特設ページ）
https://www.shigenpla.com/three-phasechart


先日、業界専門誌『プラジャーナル』の記事の中で、当協会が整理した 「資源プラ輸出 3フェーズ表」 が引用されました。https://plasticjournal.net/

この3フェーズ表はもともと、協会メンバーや業界関係者の間で共有していた“内部基準”でしたが、今回プラジャーナルの本願代表のご提案もあり、より広く業界全体に向けて公開することを決定しました。

その背景には、近年急速に進む国際情勢の変化があります。


■ なぜ今、3フェーズ表を公開したのか？

以前は、東南アジアを中心に、製造現場からの圧縮品、未使用のPPバンド裁断品、加工後の二次製品（部品など）といった品目でも、
バーゼル法上「非該当」＝ゴミではない と判断されれば、HSコードが 3915（プラ屑） であっても輸入が認められるケースが多くありました。

しかし現在は状況が一変しています。

● HSコード3915（プラ屑）の輸入を制限・禁止する国が急増
● 形状が“一次製品でないもの”はリスクが非常に高くなった

このため、これまで「グレーゾーン」とされてきた品目――圧縮品、加工後の二次製品、形状の残るスクラップについても、バーゼル非該当であっても、輸出時に「プラ屑（3915）」となり荷止めになるというケースが増えています。

こうした状況下で、業界全体が迷わず判断できるよう、当協会は3フェーズ表を正式に公開することにしました。


■ 3フェーズ表で何が分かるのか？

● この表を見ることで、そのプラスチックがどのフェーズに属するのか
　（①製造現場／②加工後／③消費後）
● 一次製品（ペレット・粉砕・インゴット・粉）に加工されているか
● バーゼル法の該非判断と、HSコードの分類が一致しているか

が一目で分かります。


つまり、

輸出時に「プラ屑（3915）扱いになるのか」「製品コードで安全に輸出できるのか」を、誰でも正しく判断できるようになります。


■ 今後、プラ屑輸出は“リスクの高い選択肢”になる

HSコード3915の輸出は、今後ますます次のリスクを伴います。

● 輸入国での荷揚げ拒否
● 返送・廃棄命令
● 追加費用の発生
● 貿易トラブルによる信用失墜
● 国単位の輸入規制による突然の停止

そのため協会としては、

→ 圧縮品のまま輸出しない
→ 加工後の二次製品は必ず一次製品形状に戻す
→ 3フェーズ表に従って安全な形で輸出する

ことを強く推奨しています。


■ 業界の安全・信頼性向上のために

今回の3フェーズ表の公開は、不要なトラブルを防ぎ、輸出の安全性を高め、日本の資源プラスチック（Resource Plastic）のブランド価値を守るための第一歩です。


資源プラ協会は、
業界全体が国際ルールに沿って、安全で持続可能な貿易が行えるよう、今後も正しい情報と基準を発信していきます。