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​お知らせ・活動報告

【資源プラ輸出3フェーズ表】なぜ “3フェーズ” で考えると管理しやすくなるのか

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資源プラ協会では、プラスチック輸出の判断を分かりやすく整理した「資源プラ輸出3フェーズ表」 を公開しました。

ブログでは、特設ページだけでは伝えきれないポイントや、現場で役立つ実務的な視点をシリーズで解説していきます。

基礎から知りたい方は、特設ページもあわせてご覧ください。

▼ 資源プラ輸出3フェーズ表(特設ページ)
https://www.shigenpla.com/three-phasechart

これまでプラスチックリサイクルの世界では、材料の価値づけやバーゼル法の判断において、

① プレコンシューマー(工場廃材)
② ポストコンシューマー(消費廃材)

という 2フェーズの考え方 が一般的でした。

しかし、この2分類だけでは、HSコード(貿易コード)と整合しない部分が多く、実務の現場で「グレーゾーン」が生まれてしまう という問題がありました。


■ HSコードは「形状」で分類するため、2フェーズでは不十分

バーゼル法は汚れや異物の有無で判断しますが、
HSコードは 製品としての形状や用途 で分類します。

製造現場には、
● 加工前の未使用原料(一次製品)
● シートやロールなどの加工途中の素材(二次製品)
● 成形途中の部品化したもの
● 完成品

と、多様な状態のプラスチックがあります。

そのため、単に
「工場廃材(プレコン)か?」
「消費廃材(ポストコン)か?」
という2フェーズではHSコードの分類が追いつかなくなってきました。


■ そこで「3フェーズ」に整理すると一気にわかりやすくなる

資源プラ協会では、 HSコードとバーゼル法の両方に整合する形で、
以下の 3フェーズ分類 を採用しています。

① 製造現場の加工前(未使用品)

ペレット、粉砕、インゴット、粉
ロール、板、シートなどの未使用素材
バーゼル非該当
HSコードは 一次製品(3901〜3914)または二次製品(3920〜3921)


② 製造後〜消費前(加工後の部品・半製品)

成形途中の部品
不良品・端材
加工された二次製品

ここが 従来の2フェーズでは最もグレーになっていた部分 です。

ポイントは、

→ 加工された二次製品は、一次製品形状(ペレット・粉砕・インゴット・粉)に戻さない限り “製品” として扱えない

そのため、
形状そのまま → 3915(プラ屑)
一次製品に戻す → 3901〜3914(再生原料)

となり、判断が明確になります。


③ 消費後(ポストコンシューマー)

● 回収された使用済みのプラスチック
汚れ・異物を除去し一次製品形状に再加工すると 3901〜3914
圧縮品など一次製品でないものは 3915


■ 3フェーズで判断すると、現場で迷わなくなる

バーゼル法や税関チェックの際には、
以下の3点が最も重要になります。

● 汚れ・異物がないか?
● ①②③のどのフェーズから出たものか?
● 形状は一次製品(ペレット・粉砕・インゴット・粉)に戻っているか?

この3つがわかれば、そのまま輸出できるのか、一次製品形状に加工し直す必要があるのか、HSコードは何か、輸出リスクはどれくらいかが即座に判断できます。


■ 2フェーズの問題点と、3フェーズにしたことでの改善

従来の2フェーズでは、②の「加工後〜消費前」の扱いが曖昧

● 圧縮品が“一次製品扱い”されてしまうケースがあった
● 製品なのか屑なのかの判断が統一されにくかった
● 輸出時のリスク判断が難しかった

という課題がありました。

しかし3フェーズに分けることで、

● 誰が見ても迷わない
● HSコードもバーゼル法も矛盾しない
● 国際的なルールとの整合性が取れる
● グレーゾーンがほぼ解消される

という大きなメリットが生まれました。


■ 結論:3フェーズは「だれでも・どこでも判断できる実務基準」

プレコンとポストコンの2フェーズでは見えづらかった部分が、「3フェーズ」にすることで明確になり、輸出前のチェックが非常に簡単&正確になりました。

資源プラ協会としては、この3フェーズを業界全体の共通言語にすることで、誤解のない、適正で安全な資源プラ輸出が広がることを期待しています。

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